「化石資源に代わるクリーンエネルギー」「二酸化炭素の還元・再資源化技術」の開発は、人類に課せられた不可避かつ最重要の課題であり、我々科学者が研究領域を超えて英知を結集し、総力を挙げて解決すべき課題と言えます。
本新学術領域は、まさに生物学、生物物理学、分子生物学、化学、先端光物理学、及び工学分野の研究者を結集し、実験と理論研究を融合することにより、天然光合成における「可視光水分解機構」「光エネルギーの高効率捕集・伝達システム」などの作動原理を原子レベルで解明するとともに、これらを指導原理として人工光合成系に取り入れることにより「高効率光エネルギー捕集」「水分解による水素生成」「二酸化炭素の還元再資源化」などを可能とする「高効率な革新的光–物質変換系の開発」を目指すものであります。
最先端かつ独創的な理論・計測科学を「共通言語・ツール」として導入することにより、「生物」と「化学」領域の間における本質的な相互理解を促し、未だかつてない「本質的かつ生産的な」生物–化学融合領域を創成し、その英知を結集し目的を共有して強力な共同研究を推し進めることにより、人類にとって不可避かつ最重要課題といえる「エネルギー問題の解決」に貢献することを目的とします。
光合成分子機構の学理解明と
時空間制御による革新的光 ― 物質変換系の創製
Innovations for Light-Energy Conversion